仙台市の48市有施設で実施していないことが発覚した非常用自家発電設備の負荷試験を巡り、福島県庁や福島市役所などでも未実施だったことが21日、各自治体への取材で分かった。福島市は対象の市有15施設全てで実施しておらず、市役所本庁舎に関しては消防法違反を認識しながら見送っていた。
 福島県庁は本庁舎と敷地内の西庁舎。県施設管理課は取材に「負荷試験が義務付けられていると認識しておらず、一度も実施していない」と説明した。
 昨年12月、国が全国の自治体に年1回の確実な実施を通達して発覚。県は本年度の試験として、来年1月にも実施する予定という。
 福島市の15施設は各支所や保健福祉センター、古関裕而記念館など。いずれも各管理者が実施する義務を負っていた。
 このうち、市役所本庁舎は2011年の新築時から未実施で、市消防本部には負荷試験の欄が未記入のままの点検報告書を提出。消防本部の指導もなかった。
 市管財課は「必要性は分かっていた。庁舎を長時間停電にできず、試験を見送っていた」と説明。他施設の在り方を含め、対応を協議するという。
 一方、市消防本部は「負荷試験の実施の有無を含め、確認や指導を怠っていた。周知徹底に努める」と釈明した。

河北新報
<自家発電試験未実施>福島県庁も未実施 福島市有は全15施設」より引用