仙台市の一部市有施設が消防法で定める非常用自家発電設備の負荷試験をしていなかった問題で、市は26日、全庁に消防法順守を求める通知を出した。施設や消防が未実施を黙認したり、報告書類の不備を見逃したりした点を重視した。
 通知は各施設の所管部局に対し、消防用設備を消防法に基づき適正に維持、管理するよう要請した。指定管理者がいる場合、適切に指導するよう求めた。
 市はまた、自家発電設備のある全131施設を対象に、報告書類の一斉点検を始めた。試験の実施状況と今後の予定を来年1月10日までに報告させる。
 郡和子市長は26日の定例記者会見で「市民が利用する施設は安全性や機能性を担保する必要があり、大変遺憾。消防署で点検報告を受ける際に徹底的に確認する」と述べ、陳謝した。
 消防法が年1回の負荷試験を義務付けるのは延べ床面積1000平方メートル以上で不特定多数が利用する施設。131市有施設のうち66が該当する。市消防局は26日、6月に未実施だった施設数を48から47に修正した。市はこの47施設について、来年3月までに試験を実施する方針を示している。

河北新報
<自家発負荷試験未実施>仙台市、全庁に消防法順守を通知」より引用