仙台市の48市有施設が消防法で定める非常用自家発電設備の負荷試験をしていなかった問題で、各区の市民センターなどを所管する市市民局が、一部施設で負荷試験を含む年1回の消防用設備の総合点検を従来の12~1月から7月に前倒しする方針を決めたことが19日、分かった。
不具合があった場合、速やかに次年度予算に修繕費を盛り込むことができるようにする。今後、他部局も検討する可能性がある。
市地域政策課が19日までに、市民センターや文化センターなど33施設の5指定管理者に対し指示した。小山裕行課長は「設備の不具合を速やかに修繕し、利用者らの安全を守るための対応」と説明した。
総合点検の実施時期に法律上の決まりはないが、これまでは12~1月に行う施設が多かった。市は各部局の予算要求を11月に締め切るため、従来は次年度に修繕費を確保できなかった。
このため48施設のうち青葉区の折立市民センターなど一部施設は、発電設備のエンジンがかからないといった重大な不具合を現在まで1年以上放置している。
市消防局予防課は「予算の問題は各施設の管理者が判断すること」と、総合点検実施時期の指導に否定的な考えを示した。
河北新報
「<自家発電試験未実施>仙台市、総点検7月に前倒し 修繕予算に反映しやすく」より引用