国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は23日までに、大阪府北部で震度6弱の地震が起きた18日に約3時間の停電が起き、自家発電機系統の送電線などに異常が見つかったと明らかにした。電気事業法が定める自家発電機の年1回の点検を、少なくとも5年間実施していなかったという。
 センターは停電中、人工呼吸器などに絞って、発電機の代わりに非常用電源を使用し患者の対応に当たった。地震では屋上にある受水槽の破損で浸水した4病棟が閉鎖し、一部の患者が転院した。
 センターによると、地震発生直後に停電し、手動で自家発電機へ切り替え作動させたが、院内へ送電できず、復旧までに約3時間かかった。
 19日に専門業者が点検した結果、自家発電機は正常に作動していたが、電力状況を確認するパネルの不具合や送電線にショートなどの異常があったという。
 センターの担当者は「未点検の原因や送電線の異常を今後調査する」と話している。

日本経済新聞
自家発電機、5年未点検 国循センターの停電」より引用