震度6弱の揺れを記録した大阪北部地震により、大阪府内などで停電やガスの供給停止、断水・漏水が発生。病院や福祉施設、学校にも影響が及んだ。
関西電力によると、大阪府と兵庫県で一時、計約17万3千戸が停電。大阪ガスによると、大阪府の高槻市や茨木市、吹田市などの約11万戸で都市ガスの供給を停止し、復旧に10日前後かかる見込みという。高槻市と吹田市で断水が起き、他にも各地で漏水が発生した。
厚生労働省によると、国立循環器病研究センター(吹田市)は停電で一時電気が遮断され、業者から簡易式の自家発電機約20台を借りるなど対応に追われた。停電を受け、重症の心臓病の入院患者や妊婦ら40人を大阪大病院など近隣の医療機関に転院させた。
病棟の9、10階部分では数カ所の水漏れが発生。貯水槽の配管が壊れ、自衛隊や吹田市から給水車の派遣を受けてしのいだ。転倒した入院患者が6人いたがいずれも軽傷という。
80人が入所する老人ホーム「悠々の苑」(同府枚方市)はエレベーターの停止が長引き、職員が階段で往復して入所者の食事を運んだ。
大阪府は18日、今回の地震により府内の公立の小、中、高校など計954校が休校したと発表。文部科学省によると京都、兵庫、奈良の3府県でも296校が休校し4府県での休校は少なくとも計1250校に上った。
日本経済新聞
「大阪北部地震 病院・学校、混乱なお停電・断水、対応追われ 4府県、1250校が休校」より引用