○三十六番(大松あきら君)(中略)災害時における病院の非常用電源の確保も重要です。
 都が指定する災害拠点病院には、通常時の六割程度の発電容量を持つ自家発電機等の保有や、三日分程度の燃料の確保が義務づけられています。しかし、発災時に発電機が稼働するかどうかの点検は、エンジンやタービンを回すだけの始動確認だけで、発電まで行わない方法が主流です。
 発電機は実際に発電してみなければ、動き出しても緊急停止したり、動作しなくなる場合があります。一般社団法人日本内燃力発電設備協会の調査によると、熊本地震の際、停電時、自家発電設備を始動、もしくは始動を試みた百四件のうち、始動しなかった例や始動したが停止した例など、異常が見られた設備が三十一件ありました。つまり、約三割の非常用発電設備が正常に作動しなかったことになります。
 そこで、災害拠点病院における非常用電源が有事の際、確実に発電できるのかどうか、実態を調査すべきです。所見を求めます。

○福祉保健局長(梶原洋君)(中略)災害拠点病院の自家発電装置の実態調査についてでありますが、災害拠点病院の自家発電装置は非常時に有効に機能する必要があり、都は毎年、各病院から装置の検証結果の報告を受けております。
 お話のように、一般社団法人日本内燃力発電設備協会の調査では、昨年発生した熊本地震の際に、始動しなかった自家発電装置があったことなどが報告されておりまして、その主な原因は、設備の故障、メンテナンス不足とのことでありました。
 今後、この調査結果も参考にしながら、都内の災害拠点病院の自家発電装置が非常時に確実に稼働することを確認するため、具体的な点検方法等について改めて実態調査を行う予定でございます。

東京都議会 定例会より該当箇所のみ引用